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草刈り

昨日は、半日で休日出勤が終わったので、帰宅して昼をとってから大鎌を作ってみた。

以前から、拾ってきたステンレスの板を加工して三十センチ強の鎌の形を成型してあったのだが、そこから作業は止まっていた。刃を荒削りしていたが、ためしに草を切ってみたけど、どうもうまく切れなかったからだ。そこで嫌になってほったらかしていたけど、思い立ってその続きに着手したというわけだ。

うまく切れなかったのは、刃がちゃんと完成していなかったからだと踏んだ。なめらかに刃先が連続せずにガタガタで、バリが残っている。それをなるべくきれいな曲線にし、バリを取る。ディスクグラインダーの研磨円盤には、「刃物仕上げ用」なるものがあり、それを使用した。

とりあえずこれでいいか、という形まで研いだものを、今度は長い柄に取り付けなければならない。柄は、庭に植えた樫の木から真っすぐなものを採取。さらにその皮をむいたのを、ずいぶん前から乾燥保管しておいた。長さをどうするか。「現代農業」八月号によると、市販品は135センチ程らしいが、念のため160センチとする。長すぎたら、切ればいい。細い方の先端を電ノコで縦に切り、鎌を差し込み、ステンレス針金で三か所を固定してみた。

いちおう、大鎌の形にはなった。早速、となりの空き地にほこってきた草むらに鎌先をふるってみたのだが……半分しか刈れない。半分というのはこうだ。草というのは、放射状に茎と葉が伸びている。大鎌は、一方向から刈っていかなければならないが、180度に生える草の半分側しか刈れない。反対側の半分は、寝そべっていて刃が撫でているだけなのだ。それを刈るには、体の向きを反対にして地面スレスレに草薙にしなければならないが、家の壁などの障害物があると、それもちょっと無理だ。

しかも刃と柄の方向が同じなので、立って構えると刃が水平にはならない。その角度が刈れない草の角度と一緒なので、茎に葉が入らないのだ。鎌の腹で茎をなでているだけだ。

素材となった拾い物のステンレスは白っぽくて分厚いので上物のはずだ。切れ味は、研ぎがよければいいはずだが、まだちょっとヘタなのかもしれない。鎌の角度を曲げてみれば、切れない方の草も切れるかもしれない。

あと、刃の形状が曲線になっていたのも悪かったかもしれない。前述の「現代農業」では、達人の特注大鎌は直線の刃だったのだ。腰の回転で刈っていく方法では、直線のほうがよかったかもしれない。しかし、西洋の大鎌は曲線式のはずだったが……。

改良点としては、まず研ぎをよくして切れ味を上げること。鎌の角度を地面に合わせて水平にすること。刃を直線にするのはいまさら無理。西洋の大鎌のように柄の途中に直角の持ち手を作ってみるのもいいかもしれない。

エンジン刈払い機に比べると、まだ全然うまく刈れなかったが、静かでガソリンを使わず、タダなのが断然いい。効率向上を目指していきたいが、かなり体力を消耗するのは確かだ。やはり真夏の昼間は避けたい作業ではある。まあ、どんな方法にせよ真夏の農作業は避けたいものだが。